コーヒーの微粉は取るべき?風味への影響と取り除く方法
コーヒー豆を挽いたあと、ドリッパーの中にサラサラとした細かい粉(微粉)が残ります。
「これって、取った方がいいのかな?」「味に影響あるの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、微粉がコーヒーの味わいに与える影響と、除去する方法についてご紹介します。
微粉とは
コーヒー豆をミルで挽いたとき、メインとなる中挽きや粗挽きに混ざっている、とても細かい粉が「微粉(びふん)」です。
小麦粉のようにサラサラとしていて、400μm(マイクロメートル)以下のサイズとされています。
ミルの性能に関係なく、どんな豆でも必ずある程度は発生するものです。
微粉による味わいの変化
微粉は、コーヒーの風味を引き立てることもありますが、よくない影響を及ぼすこともあります。
微粉の良い影響
微粉には甘みやコクを引き出す効果があります。
特に、エスプレッソやフレンチプレスなどのように抽出時間が長い方法では、微粉が加わることで味に深みやボディ感を与えてくれます。
また、微粉は表面積が広いため、お湯に触れると香り成分がよく感じられることも。
そのため、淹れた瞬間の香り立ちをより楽しめるというメリットがあります。
さらに、微粉が多く含まれることで、コーヒーにわずかにとろみが加わり、まろやかな質感や厚みのある口当たりを感じられることもあります。
微粉によるデメリット
一方で、微粉が多すぎると雑味や苦味、エグみの原因になることも。
また、粉が細かすぎるために抽出が過剰になったり、抽出時間が安定しにくくなったりするというデメリットもあります。
さらに、微粉は目詰まりの原因にもなりやすく、特に細かいペーパーフィルターやステンレスフィルターを使う場合には注意が必要です。
フィルターが詰まると抽出が遅くなり、味が濃くなりすぎたり、ざらついた口当たりになったり、仕上がりが濁ってしまうこともあります。
微粉は除去する?しない?
微粉を除去するか、しないかは好みによります。
除去をおすすめな人と、そのまま残すのがおすすめな人をご紹介するので、参考にしてみてください。
微粉除去がおすすめな人
- 雑味や渋みが気になる
- スッキリとした、クリアな味わいが好き
- フィルターの抽出時間が不安定になりがち
- ざらついた口当たりが気になる
微粉を残すのがおすすめな人
・コクやボディ感のある味が好き
・甘みや奥行きのある味わいを重視したい
・エスプレッソやプレス式で濃いめに淹れるのが好み
微粉を除去する3つの方法
ここでは、微粉を除去する方法についてご紹介します。
微粉を取り除きたい方は、取り入れてみてくださいね。
1. 微粉セパレーターを使う
微粉を取り除くための、コーヒー専用の「微粉セパレーター」があります。
粉をふるいにかけることで、一定サイズ以下の微粉を手軽に除去できます。
ふるう時間や回数によって除去される量が変わります。
はじめは30秒程度ふるってみて、味の違いを比べてみましょう。
2. キッチン用の細かい茶こしで代用もOK
専用のセパレーターがなくても、茶こしで代用できます。
メッシュの細かさに注意しながら、粗めにふるいましょう。
3. ミルの調整で微粉の量を減らす
手動ミル・電動ミルともに、「粒度のばらつきが少ない」モデルほど微粉が出にくい傾向があります。
ミル選びを見直すことで、微粉の量をコントロールするのもひとつの方法です。
自分好みの微粉で味を調整しよう
微粉を完全に取るか、少し残すかで、コーヒーの味わいは大きく変わります。
「微粉のないコーヒーが飲みたい」「微粉による味の変化が知りたい」という方は、記事で紹介した微粉を除去する方法を試してみてくださいね。
コーヒーの新しい味わいに出会えるかもしれません。
いろいろ試してみて、自分好みのちょうどいいバランスを見つけていきましょう。
