ルンゴとエスプレッソの違いは何?どっちが好み?詳しく解説
ルンゴとエスプレッソ、どちらもよく耳にするけれど、実際にどう違うのか気になったことはありませんか?
どちらも同じエスプレッソマシンで淹れるイタリア生まれのコーヒーですが、淹れ方や味わい、豆の特徴が異なります。
この記事では、ルンゴとエスプレッソの特徴や違いを、わかりやすくご紹介します。
ルンゴが生まれた背景
エスプレッソとルンゴ、どちらもエスプレッソマシンで抽出するイタリア発祥のコーヒー。ルンゴはイタリア語で「長い」という意味を持ちます。
エスプレッソよりも抽出時間やお湯の量が長いことからこの名前がつきましたが、ルンゴが生まれた背景にはエスプレッソに対するニーズがありました。
イタリアのコーヒー文化は、エスプレッソは濃厚で少量(約30ml)。さっと飲むにはぴったりですが、「もう少し軽く、そしてたっぷり飲みたい」という人も少なくありませんでした。
そんな声に応える形で生まれたのがルンゴです。同じマシンを使いながら、抽出時間とお湯の量を増やし、約60mlの長く楽しめる一杯になったのです。
ルンゴとエスプレッソの違い
どちらもエスプレッソマシンで抽出するイタリア発祥のコーヒーですが、抽出方法や味わい、使う豆にそれぞれ違いがあります。
抽出量と抽出方法
エスプレッソは、細かく挽いたコーヒー粉に高圧をかけ、約25〜30秒という短時間で一気に抽出します。
出来上がる量は約30mlと少なく、その分、コーヒーの旨味や香りがぎゅっと凝縮された濃厚な味わいが楽しめます。
一方のルンゴは、同じ量のコーヒー粉を使いながら、抽出時間を約40秒〜1分ほどかけてじっくりとお湯を通します。
抽出量は約60mlと、エスプレッソの2倍ほど。時間をかけてゆっくり抽出することで、風味や成分の出方が変わり、異なる味わいを生み出します。
味わい
エスプレッソは、短時間で抽出することで、苦味・酸味・甘みがバランスよく凝縮されます。
量は少ないですが、口に含んだ瞬間に広がる濃厚な風味と香りのインパクトが特徴的です。
対してルンゴは、抽出に時間をかける分、より多くの成分がコーヒー粉から引き出されます。味わいは、苦味がやや強く感じられる傾向があります。また、長時間の抽出によってカフェイン量もエスプレッソよりやや多くなることが一般的です。
豆の特徴
エスプレッソには、短時間でしっかりと風味を引き出せるよう、極細挽きの豆が使われます。
焙煎は中煎りから深煎りが好まれ、圧力の抽出に負けないコクや厚みのある味わいに。
また、味のバランスを整えるために、複数の産地の豆をブレンドするケースも多く見られます。
ルンゴの場合は、やや浅煎り〜中煎り程度の豆が選ばれることが多く、抽出時間が長くても香りや酸味が失われにくいものが向いています。
特にアラビカ種を主体とした豆や、エチオピア・コロンビア・ニカラグアなど、香り高く華やかな風味を持つ産地の豆が好相性です。
香りの個性を活かすために、豆ごとに焙煎を調整し、繊細なブレンドが組まれることもあります。
ルンゴとエスプレッソ、どっちがおすすめ?
どちらが自分に合っているのかは、ライフスタイルや好みによって変わります。以下のようなポイントを参考にしてみてくださいね。
ルンゴをおすすめしたい人
- エスプレッソよりも量を多く、ゆっくりコーヒーを楽しみたい人
- エスプレッソの濃さが苦手だけど、しっかりとしたコーヒー感を味わいたい人
- ストレートで飲みやすいコーヒーを求める人
エスプレッソをおすすめしたい人
- コーヒーの苦み、酸味、甘み、コクをしっかり感じたい人
- 短時間で本格的なコーヒーを体験したい人
- カフェラテやカプチーノなど、ミルク系のドリンクベースとして使いたい人
ルンゴとエスプレッソ、それぞれの良さを楽しもう
ルンゴとエスプレッソは、同じマシンで淹れるため似ていように思われがちですが、抽出方法や味わい、使用する豆には違いがあります。
エスプレッソは、少量ながら深く濃密な味わいが魅力の一杯。対してルンゴは、やさしい苦みと香りをゆっくり楽しめます。
その日の好みや気分に合わせて選べば、きっとコーヒーの時間がもっと特別なものになりますよ。